戦後の金利について
僕は“金利”と聞いて、正直よく分かりませんでした。
金利には日銀が金融機関にお金を貸し出す時にかかる『公定歩合(こうていぶあい)』と、日銀の金融政策に影響を受ける『銀行間短期金利』と、それに影響される『預金金利』と『貸出金利』があるそうです。預金金利はお金を預けていれば増えるお金としてなんとなく理解していましたし、貸出金利もいわゆる”利子”あるいは”利息”として、お金を借りたら払わなきゃいけないお金として認識していました。ただ、こんな乏しい知識では恥ずかしいので少し調べました。
公定歩合とは“中央銀行が一般の銀行に融資する際の金利”だそうです。
つまり日本で言えば、日本銀行が、みずほ銀行や東京UFJ銀行などにお金を貸す時にかかるものです。これはニュースなどで『政策金利』とも呼ばれています。そしてこの公定歩合は日銀の金融政策によって決められ、景気が良ければ金利が高く設定され、逆に景気が悪ければ低く設定されるようです。だから今は金利が低いんですね。
そしてこれが僕達一般人にどう影響するかというと、預金金利として、まさに銀行に預けたお金がどの位増えるか、また、ローン金利として、家や車などの高価なものを買うときのローンの金利に影響します。
僕は、ここまで来てやっとなんとなく”金利”といものの全体像を理解しました。
まぁつまり、金利が高ければその分お金がかかるという感じでしょう。そして現在の金利は超低金利と言ってかなり金利が低い状態のようです。
あと、余談ですが、『銀行には預金』、『郵便局には貯金』という言葉の違いが気になったことありませんか?文字通り、銀行にはお金を預けて銀行に増やしてもらう目的だったため預金、郵便局にはお金を貯蓄する目的だったので貯金と区別されたそうです。
これでやっと戦後の金利が、高度経済成長期~バブル期までは4%代と高く、その後の長期低迷期である現在では超低金利であるということが理解出来ました。つまり、イケイケの時は、みんなより高みを目指してリスクを恐れず成長するため、金利が高くてもお金を借りて、逆にダメダメの時は、今あるお金を少しでも減らさないように大事に大事に残しておく。さらにデフレという、待っていれば物の値段が安くなる状態なので、むしろ今買ったりするのは損であるということから、日銀が少しでもお金を動かすために金利を低くして借りやすくしているんですね。
戦後の為替について
2012年12月、民主党から自民党へと政権交代し、為替相場は急激に変化しましたね。素人目でも何やらすごい事が起こっていると感じました。現在は104円代後半(2014年現在)なので、実に20円強も上がっています。
そんな為替ですが、戦後はなんと1ドル360円だったそうです。また、今では常に為替相場は変動していますが、当時の政府は『固定相場制』というのを採用していて、文字通り固定相場だったそうです。その後、日本企業の貿易黒字が進み現在の『変動相場制』に移行されました。
ではなぜ1ドル360円だったのに現在の水準になったか気になりますよね。
それは、日本企業が頑張ったおかげだそうです。
戦後日本企業は生産力もなく、当然海外企業との競争力もありませんでした。その後、復興とともに力をつけ、イイ物が作れるようになり、それにより競争力が上がり、輸出が増えドルを稼いでくる。当然、稼いできたドルを円に変えるので、『ドル売り、円買い』という構図になります。通貨も買われることで価値が上がるので、だんだんと円高になりました。
民主党政権時、1ドル78円まで下がりましたが、これはリーマン・ショックなどでアメリカを中心とする世界経済が悪化する中、『ドルを持っているより円を持っていたほうが価値があり安全だ』と判断されていたと言われています。決して日本がイイからではなく、アメリカと比べたらまだ日本の方がマシだったとうい事です。
また、アメリカの中央銀行(連邦準備銀行=FRB)がドルをたくさん世の中に供給する『量的緩和』を行ったので、世界中にドルが溢れドルの価値が下がったこともこの円高の大きな要因だそうです。
その後、安倍政権となり、アベノミクスによって日銀もこの『量的緩和』をします。日本では『異次元緩和』なんて言われてましたね。一方でアメリカは着々と経済が回復して来たので、この『量的緩和』を”縮小”することにしました。これにより、ドルは少しずつ量を減らしていきます。逆に円は量が増えました。このアメリカの景気回復への期待感で円が売られてドルが買われ、また、ドルと円の量的関係から円の価値が下がり、現在の為替相場になったようです。
戦後の株価
戦後は復興期からバブル期まで日本の株価は順調に上昇したそうです。
なんとバブル期の1989年12月29日には日経平均の史上最高値である38957円を記録したそうで、僕はこの時1歳数ヶ月といったぐあいです。一応この最高値を記録した時代の空気を吸っていることに、かすかな誇りを感じます。戦後すぐの1950年の日経平均はわずか109円程だったようなのでバブル景気によるものとはいえ、よくここまで上昇しましたね。単純に驚きです。
そしてバブル崩壊と共に株価も下落し、90年代は低迷しました。
ただこの時より現在の株価のほうが低いというのがまた驚きですよね。
バブルが崩壊した時は、『バブル崩壊による一時的なもの』と思われていたようで、『長期的に株を持っていればいつか値上がりするだろう』と判断されていたそうです。しかし、日本社会の深刻な問題である『少子高齢化』などで、日本そのものへの将来性の低下により、日本から投資家が去ってしまった事が1つの要因だそうです。
また、バブル崩壊以後、個人投資家が減ったことや、世界の投資家たちが日本ではなく新興国に投資をしているもの要因だそうです。当然、日本より将来性のある新興国の方が魅力的に感じるのでしょうがないですね。
ただ、まさに今、去っていった個人投資家を呼び込もうと『NISA』を導入して”貯蓄から投資へ”と変化させようとしていますね。実際僕もこの雰囲気にやられて投資家へとチェンジします。笑
でもホントに今後日本が良くなるかはアベノミクスの成長戦略や財政出動にかかっており、依然日本には少子高齢化という深刻な問題が残っていて、この問題で世界の先頭を走っているそうです。ある意味、日本が少子高齢化の実験台にされているようなものですね。
なので、今は良い雰囲気かもしれませんが、油断は禁物ということを忘れてはいけません。僕も肝に銘じます。
おしまい。