日本経済を学ぶ 18日目 日本のエネルギー問題について


日本のエネルギー事情

まず日本のエネルギーについて振り返ります。
日本のエネルギー消費量は、高度経済成長期に急増しましたが、その後増加率は緩やかになりました。それは日本経済が成長し、産業のウエイトが製造業からサービス業へとシフトして来たからです。

経済というのは、発展するに従って製造業からサービス産業へとシフトしていきます。この変化の中で、製造業よりエネルギー消費が少ないサービス産業化に伴いエネルギーの消費量が減っていきます。

また、地球温暖化対策として省エネにも積極的に取り組んできました。
『京都議定書』というのを学校で習ったと思います。これは世界的にCO2を削減しようというものです。そして日本の省エネ技術はトップレベルです。

ではこのエネルギーという電力はどのように生み出されるのでしょうか。
それは火力発電や水力・風力・太陽光発電などの自然エネルギー、そして震災前までは原子力でも発電していました。火力発電ではただゴミを燃やすのではなく、石油や石炭、そしてよりCO2排出量が少ない天然ガスを燃やして電力を生み出します。

ここで問題なのがこれらのほとんどを輸入していることです。
日本は資源に乏しい国です。近年、日本近海でメタンハイドレードという新たな資源が発見されましたが、コスト面でまだ採算が合わない等の課題により実用化には至っていません。

東日本大震災前の日本は原子力発電の割合を全体の40%にする方針でした。
しかし、福島の原発事故を受けて、この方針を見直しています。脱原発、原発推進と意見が分かれ、議論がなされていまが、一応今後もベース電源として、安全が確認された原子炉から再稼働される予定です。

原子力発電は悪か善か

2011年3月11日。東日本大震災が起きました。
この地震で起きた津波によって多くの人の命が犠牲になりました。
ご冥福をお祈りします。

そして、津波は福島の原子力発電所を襲い、発電能力を失った原子炉はメルトダウンしてしまいました。この事故により現在も放射能による汚染が続いています。

はたしてこの『原発』なのかなのか?
なによりまず安全性について。

安全性といった点では、やはり大きなリスクを抱えており不安は拭えません。事実、今回の事故を引き起こしていますし、世界的にはチェルノブイリなどの事故もあります。

ただ、同じ被災地の宮城県にある『女川原発』は、震災時、外部電源を失いはしたものの非常用発電機で冷却し、その後自動停止してます。想定以上の津波は来ましたが、津波による直接的な被害はありません。ただ、原子炉建屋の地下には浸水しており、非常用発電機3機のうち2機が起動しないといったトラブルはあります。

震災当時、原発事故のニュースでは『想定外』という言葉を耳にしましたが、はたしてその想定内は万全だったか?という疑問もあります。想定外というより、『想定が甘かった』というのがホントの所だとも思います。

では、何も起きなければ安全で良いエネルギーと言えるでしょうか?
忘れてはならないのが、『放射性廃棄物』です。これはいわゆる『使用済み核燃料』と呼ばれるものです。そしてこの使用済み核燃料は地中に埋められ数万年間保管されるという処理が行われています。

数万年間ですよ?私達生きていません!つまり未来に負の遺産を残すということです。地中奥深くに埋められるとはいえ、放射線をすべて遮断することはできないため、土壌汚染や地下水が近くにあれば水質汚染という懸念もあります。

その一方で、原子力はCO2を排出しないので、地球温暖化対策とも言えます。安全に稼働できるのであれば、もしかしたら地球に優しいエネルギーなのかもしれません。しかし、一度なにか起これば猛烈な牙をむく存在なのは確かです。

ここからはあくまで個人的な意見ですが、原子力は人間が手を出してはいけないモノだったのかと思います。もし人間が原子力という存在を知らなければ…。あるいは発見しなければ…。明らかに世界の発展具合も今より劣るだろうけど、原子力のよる事故で苦しむ人、命を落とす人はいなかったはずです。ただ、もうそんな妄想をしている暇はなく、すでにあるこの『原子力』というエネルギーをどう安全に取り扱うか。この一点を発展させるしかないとも思います。

エネルギー輸入の地政学的リスク

日本はエネルギーのほとんどを輸入しています。
輸入に依存しているということは、何かあった時に困るという事です。これは日本の国内事情ではなく、海外事情によってです。

例えば原油です。現在原油のほとんどを中東から輸入しています。そしてその中東から来る原油は『ホルムズ海峡』という要衝を通り輸送されます。もし中東情勢が悪化し、このホルムズ海峡が封鎖されるような事態になれば、原油は日本に届きません。こういった事を『地政学的リスク』といいます。

なので、万が一そのような事態になっても安定的に原油を供給できるように陸地でのパイプラインが整備されています。「じゃあもしもの時は、そのパイプラインを頼ればいいじゃん♪」と思うかもしれませんが、海上封鎖に加え、このパイプラインも破壊される可能性もあります。もちろんこれは『万が一』の話ですが、リスクとして重要視し、このリスクを分散させる必要があります。

その為、この中東依存を軽減すべく、エネルギーの輸入バランスを見直しが行われています。原油の輸入先を分散化したり、またはロシアから天然ガスを輸入したり、さらにはアメリカからシェールガスを輸入したり、と様々なエネルギーをいろんな所から輸入するよう計画されています。

今後のエネルギー事情

これからの将来、日本はエネルギー政策をどのように進めるべきなのでしょうか。
下の図は電源別電力供給の割合(2012年)です。なにによって電力が作り出されているかというものです。

電源別電力供給構成比の画像
(参考元:電気事業連合会)

これを見ると、火力発電である石炭、石油、天然ガスの割合がほとんどを占めています。震災後、停止した原子力を補うため火力発電がフル稼働したためです。これからもこの火力発電が主な電源ではありますが、やはり安全で環境にも優しい自然エネルギーという再生可能エネルギーを有効に活用するべきでしょう。

今後は、新しい技術などの登場により発電効率も向上すると予想されます。世界ではまだ原子力による発電が推進されています。原子力も安全に稼働出来ている内はイイのですが、震災による事故を経験した日本だからこそ、目指すべき道があると思います。

私達だって節電をしたり、自宅に太陽光発電を設置するなど、様々な方向から努力を継続する必要がありますね。
僕も電球をLEDに変えなきゃ!

おしまい。


日本経済を学ぶ
アクセス数: 1000

スポンサードリンク

関連記事

日本経済を学ぶ 23日目 日本の財政赤字について

日本経済を学ぶ 23日目 日本の財政赤字について


日本経済を学ぶ 22日目 財政の役割について

日本経済を学ぶ 22日目 財政の役割について


日本経済を学ぶ 21日目 日本の国際収支について

日本経済を学ぶ 21日目 日本の国際収支について


日本経済を学ぶ 20日目 日本の貿易について

日本経済を学ぶ 20日目 日本の貿易について


日本経済を学ぶ 19日目 金融とはなにか?

日本経済を学ぶ 19日目 金融とはなにか?