
株で利益を得るのは売買益だけでなく『配当金』によっても利益を得ることが出来ます。投資家の中にはこの配当金目当てで株を買う人もいます。そんな時に重要な指標が『配当利回り』です。配当利回りとは、投資金額に対してどのくらいの配当金を受け取れるかを知ることが出来る指標です。
配当利回り=一株あたりの年間配当金(予想値)÷株価
『お金を運用して利益を得る』という点では投資ではなく、銀行への預金のほうがリスクがなく確実に安全です。しかし、預金では思うような利息を得られず、定期で100万円預けても良くて1000円いくかどうかです。
2014年4月末時点での日経平均の平均予想配当利回りは1.57%なので、あくまで平均ですが100万円を投資すれば1万5700円を配当金として受け取れる事になります。これを考えれば、売買益での利益を求めなくても、配当金で利益を出せる事になります。そのため長期保有が前提の投資家は高配当銘柄を好みます。
配当目当てのリスク
そうなると、長期保有が前提の投資家はこの『配当利回り』だけを見て投資銘柄の判断をすれば良いと思うかもしれませんが、当然これだけではリスクがあります。
そもそも株は企業業績による投資判断が前提です。その時点で利回りが高くても、その後業績が悪化すれば減配や最悪配当なしといった可能性もあります。
過去の例としては東京電力があげられます。過去東電は『配当銘柄の代表格』として人気を集めていましたが、東日本大震災での原発事故の影響により現在では無配当です。
このようなことから、長期保有が前提な投資家ほど企業業績や災害時の事業継続性といった危機管理などを意識した銘柄選択が必要になります。
逆を言えば、配当利回りが良く、なおかつ様々なリスクをクリアしている銘柄を見つけることが出来れば、良い投資対象だと言えます。PERやPBRなどの指標と上手く組み合わせて投資判断をしましょう。
おしまい。