武器輸出三原則から防衛装備移転三原則へ


武器輸出三原則から防衛装備移転三原則へ見直し

日本はこれまで武器の輸出を原則禁止してきましたが、4月1日に『防衛装備移転三原則』という新たなルールを閣議決定しました。

武器や関連技術の輸出を原則禁止してきた今までの『武器輸出三原則』を改め、『防衛装備移転三原則』として、条件を満たせば武器の輸出や他国との共同開発が可能になります。武器輸出三原則の全面的な見直しは47年ぶりで、今後の日本の防衛および安全保障という問題の一大転機になります。

これにより今後防衛産業が伸びる事やそれら企業の取引先が増えると予想されます。今までの日本の防衛産業は防衛省や自衛隊などが主な販売先でしたが、これにより条件を満たせば武器の輸出や共同開発が出来るようになり、収益が増えるとも予想されます。国にとっては武器の調達コストを削減出来る可能性もあり、今後この防衛産業というのは大きく変化するかもしれません。

ということで、良い機会なのでこの『武器輸出三原則』というのを少し調べてみました。

武器輸出三原則について

このニュースを聞いて、僕はバカだから『持たない、作らない、持ち込ませない』という言葉が脳裏をよぎりました。しかしこれは『非核三原則』であって『武器輸出三原則』ではありません。ご注意を!

そして武器輸出三原則は原則禁止とされていますが、共産圏や国際紛争地などを除き、正確には『慎む』という事になっています。さらにこの武器輸出三原則を直接規定した法律はないそうです。まずこの慎むという点と法律じゃないという点に驚きですね。無知だあることが恥ずかしいです。

とはいえ『日本人の平和的精神』の一部である武器輸出三原則は法律を超えた役割だったと思います。ここで武器輸出三原則の内容を確認します。

武器輸出三原則とは、次の3つの場合には武器輸出を認めない政策をいう。

  1. 共産圏諸国向けの場合
  2. 国連決議により武器等の輸出が禁止されている国向けの場合
  3. 国際紛争の当事国又はそのおそれがある国向けの場合

政府の見解

『武器』の輸出については、平和国家としての我が国の立場から、それによって国際紛争等を助長することを回避するため、政府としては、従来から慎重に対処しており、今後とも、次の方針により処理するものとし、その輸出を促進することはしない。

  1. 三原則対象地域については『武器』の輸出を認めない。
  2. 三原則対象地域以外の地域については、憲法及び外国為替及び外国貿易管理法の精神にのっとり、『武器』の輸出を慎むものとする。
  3. 武器製造関連設備の輸出については、『武器』に準じて取り扱うものとする。

(引用元:外務省HP)

上記は外務省から引用した文ですが、確かに『慎む』という文言が使われていますね。ただ、しっかりと共産圏や紛争当事国には輸出しないとした上で、慎むというのは事実禁止として今まで来たようです。

ではこの武器輸出三原則が防衛装備移転三原則としてどのように変わったか簡潔に解説します。

防衛装備移転三原則について

これまでの三原則で禁止されていた項目は引き続き堅持した上で、それ以外の場合、平和貢献や国際協力といった観点により必要性がある場合、厳格な審査を行った上で認められる。

というものです。厳格な審査というのがどういうものかというと、目的外使用の禁止や武器移転により平和や安全保障を脅かす懸念がないなどです。実際にはもっと細かく記載されているので、ぜひ一度外務省のHPを見てみて下さい。

こういった問題は、過度に問題視され『右傾化した』などと批判されますが、外務省に記載されている『防衛装備移転三原則』を読めば、これが右傾化では無いことは理解できると思います。防衛装備移転三原則にも記載されていますが、国際社会での日本の役割を全うするのに必要なことであり、また日本としての義務を果たすために必要な事なのです。

と個人的にイイ見直しだと思うので、少し意見を述べてしまいましたが、本当はこれを受けて防衛産業の株価が今後上がるか…?といった投資家目線で書こうと思っていました。なので投資家としてその防衛産業は投資対象になるか少し考えてみます。

日本の防衛産業、つまり軍需企業

まず、防衛産業を担う軍需企業にどういった企業があるか知りましょう。

日本の契約高上位20社(平成24年)

  1. 三菱重工業
  2.  戦車やヘリコプターなど

  3. 日本電気
  4.  通信システムやソナーなど

  5. 川崎重工業
  6.  潜水艦や輸送機など

  7. 三菱電機
  8.  レーダーや誘導弾など

  9. ディー・エス・エヌ
  10.  衛星通信関連など

  11. ジャパンマリンユナイテッド
  12.  護衛艦

  13. 東芝
  14.  火力戦闘指揮統制システムなど

  15. 富士通
  16.  事務システム

  17. IHI
  18.  ガスタービンなど機関系

  19. 小松製作所
  20.  対戦車りゅう弾など

  21. JX日鉱日石エネルギー
  22.  航空ダービン燃料など

  23. 日立製作所
  24.  地理空間情報支援システムなど

  25. コスモ石油
  26.  航空ダービン燃料など

  27. ダイキン工業
  28.  戦車砲用演習弾など

  29. IHIエアロスペース
  30.  ロケット系など

  31. 沖電気工業
  32.  潜水艦ソナーなど

  33. 中川物産
  34.  軽油や重油

  35. 富士重工業
  36.  ヘリコプターなど

  37. 昭和シェル石油
  38.  航空ダービン燃料など

  39. いすゞ自動車
  40.  トラックや輸送車両など

(引用元:防衛省HP)

当たり前ですが、普通に有名な企業が名を連ねていますね。あと簡単にですがどんな物を扱っているかも書いてみました。

正直、武器輸出三原則を見直したことで、これら関連銘柄がどうなるかはわかりません。それを推測するだけの知識や経験が僕にはありません。ただ単純にこれまでより防衛産業は成長するだろうし、その成長を見込んでの見直しだとも思います。またこれら企業の技術が世界と比較してどれほどなのか、といった点でも受注に影響するだろうし、詰まるところ凡人には分からない範疇なのかもしれませんね。

おしまい。


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