昆虫のイナゴは、一瞬の内に農作物に集まり瞬く間に食べ尽くし、一瞬の内に去っていく…という性質を持っています。そこから、短期間で大量の売買を行う投資家を『イナゴ投資家』と呼ぶようになりました。

東証ではこういったイナゴ投資家の標的となった銘柄を『日々公表銘柄』という名で公表しています。正確に言うと、過度に信用取引による売買が行われた銘柄を日々公表銘柄として公表しています。
下のリンクは東証のホームページで公表されている日々公表銘柄のページです。信用取引の規制を行っている銘柄が公表されているので一度見てみて下さい。
→ 東証HP : 信用取引に関する日々公表
日々公表銘柄に指定された銘柄は、信用取引の際の委託保証金率の引き上げなどの規制を行い、新規信用取引を抑制し、株価の安定を図ります。
一見”害”のような印象を受けるかも知れませんが、それなりに注目を集める材料が発表されイナゴ投資家が集まり去ったあと、企業の業績を見て株を買う中長期の投資家が、業績見通しを良いと判断すれば、イナゴ投資家が去ったあとでも株価の水準がそのまま推移したり、または上昇する事もあります。
もちろんイナゴによって食いつぶされるという悪影響もあるので、イナゴ投資家という言葉はあまりいい印象ではないのかも知れませんが、株式市場は様々な思惑を持った投資家が、様々な手法や観点などから売買することで、より市場が健全に成り立つため、それぞれに役割があってそれでイイ!という事になります。
自分に合った投資方法がイナゴなら、イナゴに徹すればイイじゃないか!たまにイナゴになるのもイイじゃないか!ただ、佃煮にだけはなりたくないね。笑
おしまい。