実際に株を買うには証券会社で注文しなければなりません。注文方法には簡単なものからちょいと複雑なものもあります。ここでは基本的な成行注文、指値注文、逆指値注文という3つの注文方法について解説します。ちなみに売買が成立することを『約定=やくじょう』と言います。
成行注文とは?とりあえず売買したい時
成行注文とは、いくらで買いたい、いくらで売りたいといった価格の指定をせず行う注文方法で、文字通り成行です。
成行注文は優先的に売買が成立します。なのでとりあえずいくらでもイイから買いたい、売りたいという時は成行注文で注文を出します。この場合いくらで売買するかは『板情報』を見ることでだいたい分かります。
板情報とは売買注文状況を表に示したもので以下のようなものです。僕はマネックス証券を使っているので、マネックス証券の板情報画像を参考にして解説します。

左側の青い字は売りたい人。右側の赤い字は買いたい人です。真ん中は価格です。つまり、いくらで売りたい・買いたいという数量が価格ごとに表されています。
成行で買い注文を出すと、現時点ので一番安い売値から売買が成立(約定)します。逆に、成行で売り注文を出すと、現時点で一番高い買値から売買が成立(約定)します。しかし、株価は常に動き続けているのでいくらで約定するかは注文を出して見なければ正直分かりません。
先程の画像の板情報は10月28日時点の富士フィルムのものです。このように、買い気配より売り気配のほうが多い場合、売り注文は予想より安く約定したりします。また、板情報には成行注文の数量は表示されず、指値注文の数量しか表示されません。
成行注文を出す場合はこのようなことを理解しておく必要があります。ただ、成行注文は優先的に売買が成立するメリットもあるので、下で説明している指値注文との使い分けも必要です。
指値注文とは?値段を指定して売買する注文
指値注文とは、いくらで買いたい、いくらで売りたいという値段を指定する注文方法です。自分が指定した値段になったら注文が出され売買が成立(約定)します。
しかし、優先度が成行注文より低いため、注文だ殺到していると競り負けて売買が成立しない事もあります。当然、指定した値段にならなかった場合、注文は出されず売買が成立する事はありません。
逆指値注文とは?投資家必須スキル!
逆指値注文とは、指定した価格より高くなったら買い、安くなったら売る注文方法です。注文方法の中で特に覚えておくべき方法です。その理由は損切り(ロスカット)に使えるからです。下の画像が逆指値注文を解説した画像です。


このような逆指値注文のそれぞれの特徴を活かす事で、損切りや利益確定などに有効的かつ合理的な注文を出すことが可能になります。
特に損切りについては長期投資を除く資産運用という面から見て、投資家として必須のスキルであり、同時に実行が難しいスキルです。
逆指値注文については後日より詳しく活用方法などと一緒に解説します。とりあえず今は上の画像で勘弁して下さい。今ちょっとまとめてるのッ!
→ 逆指値注文の使い方その1 損切り
→ 逆指値注文の使い方その2 利益の確保
→ 逆指値注文の使い方その3 利益の底上げ
おしまい。